| レポート/コンパス内蔵レーザーレンジファインダの検査 | ||||||||||||||||||||
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コンパス内蔵レーザーレンジファインダの検査2007年11月30日 By ルオパン
GPS、距離計、気象機器・・・弊社ではさまざまな測量機・測定器を扱っていますが、検査・評価に最も頭を悩ませるのは「デジタルコンパス内蔵」レーザーレンジファインダです。 まず検査ですが、鉄などコンパスに影響を与えるものが全く無い小屋・部屋で行わなければなりません。検査を行うための専用検査機に搭載した初期化済コンパスで、設定した高度角ごとに方位角にばらつきがないか調べていくことになります。 問題はこの方位角の精度で、一般的には傾斜が大きくなるにしたがって、方位角の精度が怪しくなってきます(距離測定部・方位角測定部分離型のMapStarなどは傾斜の影響を受けない)。ひとつの機器に約25分かけてこの検査を行っていくわけですが、過去の一体型製品は個々の製品のばらつきが非常に大きいことが問題でした。実際数十個単位で購入し、検査の結果半分近くが弊社検査に合格せずメーカーに返品したということもありました。つまりあるメーカーの製品は社内精度検査に合格したもののみを出荷していました。 さて今回リリースされたTruPulse 360°(精度証明書付)ですが、いかにも小さい・・・。今までの他メーカー一体型製品の1/3の重量。高精度で定評のLTI社Impulse+MapStar(分離型)に至っては1/7の重量ということになります。社内でも今までの苦い経験から「これでホントに精度を確保できるんかい?」という懐疑的な意見も多かったです。ところが10台目の検査が完了したところで「過去の一体型とはあきらかに精度が違う」と感じ始めました。個々の個体差が非常に少なく、最終的にわれわれの検査に合格しなかったのは6%という数字でした。この合格しなかったコンパス内蔵レーザーレンジファインダはメーカーに返却することとなります(6%の修理品は、メーカーから速やかに交換品が送られてきました)。実は7月にメーカーよりデモ機(試験機)をもらっており、自分たちが山で周囲測量を行ったり、モニターであるお客様に実際の現場で使っていただいておりました。お客様が現場の周囲測量で使用された報告からも、「かなり期待できる」という感触をつかんでいました。 今回かなりの数のTruPulse 360°を3日間かけて検査しました。個体差が少ないとは言え、弊社では入荷するすべてのTruPulse
360°を検査し検査証明書を発行いたします。この検査証明書はわれわれの今までの苦い経験、ノウハウが蓄積された一枚の証明書です。 最後にお客様からよく森林における周囲測量について聞かれるご質問を紹介させていただきます。それは「周囲測量にはポケットコンパス以外ではDGPSとコンパス内蔵レーザーレンジファインダどちらが良いですか?」というご質問です。弊社では周囲測量すべてをDGPS受信機で行うことをお勧めしておりません。理由は 1. カタログ精度60cm(2DRMS)のDGPS受信機でディファレンシャル補正情報(ビーコン、MSAS)を受信し、GPSを4個以上受信していても上空が遮蔽されていれば30mくらい離れた場所に位置表示されるケースはいくらでもあるから。 という二つの理由によります。やはり基本は距離測定と角度測定だと考えております。DGPS受信機も併用してGISへの展開されるお客様も多いですが「DGPS受信機で森林測量のほとんどの部分をカバーできる」という考え方には賛成できません。 森林測量で次に多く聞かれるのは「MSASとビーコンのどちらがディファレンシャル補正情報として有効ですか?」というGPSに関わるご質問です。MSASの方が電離層補正情報の反映もあり精度が良く、プロフェッショナル用DGPS受信機A100などでは60cm(2DRMS)の精度です。一方ビーコンによる補正情報では1m程度です。しかしMSASは周波数が高く、木の葉一枚でも信号はブロックされます。一方ビーコンによる補正情報は300KHz前後の周波数帯で、「ひょろひょろと」森林内でも受信できることが多いです(長野など一部地域を除く)。したがってビーコンとMSAS切替式でなおかつ一体型のDGPS受信機が森林測量向けだとお勧めしています。「MSASは林内では当てにしないでください」とアドバイスさせていただいております。 弊社ではこれからもGPS受信機やレーザー機器など、それぞれの機器の長所短所をできるだけ具体的にお客様お伝えしていきたいと考えております。
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