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結局動物カメラの電池はどれがいいのか検証してみた

2012年6月4日

カニ太郎

ほぼすべての動物カメラで使用するのは単3電池。
その単3電池にもいろいろ種類があります。
よくユーザーさんに「エネループ使えるの?」とか
「アルカリで何枚撮れるの?」とか「結局どれがいいの?」と聞かれます。

全て検証してみた。

使うカメラは一番人気 Ltl Acorn 5210Aを3台。
各カメラにはそれぞれ充電式ニッケル水素電池、アルカリ電池、リチウム電池を
8本ずつ使用。同条件で電池がなくなるまで何枚撮影できるか試してみました。

まず各電池の特徴を簡単に

アルカリ電池
手に入り易さ、価格の安さNo.1。
電池と言えばアルカリと言えるほどメジャーな種類。
今回はアスクルさんの新品アルカリ電池を使用。
8本で200円。安い。

ニッケル水素
充電でき繰り返し使えるコストパフォーマンスNo.1。
エネループが有名だけど他メーカーも製造している。
今回はほぼ新品のエネループ白を使用。
8本で2400円。1500回使えるらしい。※要充電器

リチウム電池
各動物カメラメーカーがこぞって推薦している種類。
価格は高く手に入りにくい。
今回はエナジャイザーというメーカーの新品リチウム電池を使用。
8本で1600円くらい。1回で終わり。高い!

アルカリ、ニッケル水素は生活していて触れる機会も多いけど
リチウムは良くわからない。というか高いんで私用じゃまず買わない。
新品の状態でまずは電圧を計測してみた。

アルカリ 1.62v

ニッケル水素 1.46v

リチウム 1.81v

比べてみると同じ大きさの電池なのに結構差がある。
これが寿命にどう関係してくるのか。

電池を設置しようとするとリチウム電池だけやけに軽い。
それほど重要ではないけど測ってみると

アルカリ8本入 428g

ニッケル水素8本入 450g

リチウム8本入 362g

結構違う。持ってみると明らかにリチウムが軽い。台数持ち歩くときは楽だ。

電池を入れて各カメラの設定を変更。
すると・・・おや?ニッケル水素は満充電なのにバッテリーステータスが足りていない。

電圧の低さから満充電ステータスになっていないのか。
※アルカリ電池でも種類によってはステータスがフルになりません。

同じ条件で撮影するために設定はTime Lapseモードで5秒間隔に設定。
ひたすら5秒間隔で撮影し何枚まで撮影できるかを競います。
環境は事務所内で温度変化もあまりない。夜は真っ暗なのでIR照射で撮影になります。

ちなみにLtl Acorn 5210A/5210BのTime Lapseモードは設定した時間より短く撮影されそれが積み重なると大幅に時間が狂います。

他は優秀な機種ですがこれはいただけないオマケ機能と思ってください。

各カメラに名前を付けます。ちょっとかっこいい。

他のスタッフがちゃんと働いているか監視しているかのように定点撮影。みんなイヤに違いない。

4日間かけて撮影しました!

結果発表!

撮影枚数

アルカリ

21306

ニッケル水素

18704

リチウム

28249

※リチウムはSDカードは満杯になったため撮影を停止。

順にみていくと

まずアルカリ電池。


撮影枚数は21306枚。
16GBSDカードは空きが3.44GBあり、残り電圧は前後とも約1vあった。
1vも残っているのに撮影を終了している。

次にニッケル水素電池。エネループ。


撮影枚数は18704枚。
16GBSDカードは空きが4.73GBあり、残り電圧は前は0.15v、後は1vあった。

最後にリチウム電池。撮影枚数は28249枚。ん?あ、SDカードがフルだ。

16GBSDカードは空きは2.4MBでフル。残り電圧は前後ともは0.5v。

リチウムはSDカードがフルになり撮影を終了したが空き容量があれば
もう少し撮影できていたかもしれない。32GB SDカードを入れておくべきだった。
※Ltl Acorn 5210A/5210Bは仕様上、最大容量は16GBになっているが32GBでも使用できる。
非公式のため動作は保証しません。

結果として リチウム>アルカリ>ニッケル だが
コスパを考えると ニッケル>アルカリ>リチウム だ。

各メーカーがリチウム電池を推薦するのはこの結果からも納得ができるが
現実問題、アルカリかニッケルを使うことがほとんどだろう。
ではどのような時にリチウムが適しているか。

できるだけ長期間設置したい、できるだけ枚数を稼ぎたい、頻繁に電池交換しに行けないなど
このような時にはリチウム電池をお勧めする。
ちなみにリチウム電池は耐環境性能も他の2種類に比べて優れている。
今回使用したエナジャイザーの日本代理店 Shickのサイトにいよると
温度変化に強く-40°~60°と広範囲、使用有効期限も15年だそうだ。
動物カメラの動作温度はそんなに広くないので極寒猛暑では使用できないが。。

その他の特徴としてアルカリ、ニッケルは0℃を下回るとその性能が半減すると言われている。

車も寒冷地仕様だとバッテリー容量が大きくなるように寒さにはとことん弱い。

今回は室内でテストしたが冬期間氷点下を下回る場合や30℃を超える場所では
はリチウム電池がその性能を発揮できそうだ。

総評

長持ち

耐環境

コスパ

アルカリ

ニッケル水素

リチウム

×

シーンに分けて使用する電池を選択するのがよさそうだ。

ちなみによく電源が入らなくなったので修理してほしいと返送されてきてこちらで新品の電池で検査するとあっさり電源が入ることが良くある。故障を疑う前に新品の電池8本で動作を確認してくださいますようお願いします。