2013年6月14日
カニ太郎

数ある自動撮影カメラで特に人気のBMC社製品やReconyx社製品。
よく聞かれるのが「設置した際の画角(撮影範囲)を確認したい」ということ。
BMC製品でSG560P-8M、SG860C-8M、新製品のSG968K-10Mはモニターディスプレイが背面にあるため設置後にカメラの正面から画角を確認することができない。Reconyx製品などモニターもないため現地にPCを持っていかなければいけない。
なんとか方法はないものか。そこで思い出したのがWi-Fi SDカード。
現場にパソコンを持っていくことはなくてもスマホはみんな持っていくだろう。じゃあスマホで確認できないのか?
調べてみるとあるわあるわデジカメとの使用例ばっか。 改めて自動撮影カメラが一般製品ではないことに気付く。
じゃあやってみますか!早速Amazonで一番名が売れているEye-Fiカード 最上位モデル Pro X2をポチる。 そして今日到着!!
早速使用しようとメーカーHPを見てみると本日さらに最新商品がリリースしていることに気付く・・・。まあ良くある話です。
Eye-Fiカードの説明はメーカーサイトなど見ていただければですが、簡単に説明すると撮影した画像がWi-Fiでスマホやパソコンに自動転送してくれちゃうSDカードです。つまりこれを使えば自動撮影カメラで撮影しそのカメラ近くにいればスマホに無線転送される・・・はずです。
気を取り直して早速実験。まずはデジカメと動作確認。おお~!撮影しただけでスマホの専用アプリに自動転送される。これは便利。いい時代になった。
子供の運動会でお子様撮りまくってもそのままスマホにも転送されるからSNSに簡単アップロードですね。
同じ感じで自動撮影カメラでもできるのであれば超便利です!早速実験!使用機種は最新モデル SG968K-10M!
この時に重要なのはWi-Fi環境がない場所、つまり山林内でも使用できるようにEye-Fiカードでいうところのダイレクトモード設定という機能を利用しないとカメラ-スマホ間はデータ通信できないということ。ダイレクトモードというのはEye-FiカードがアクセスポイントになってスマホとWi-Fi接続してくれるモードのようです。これをしないとWi-Fi環境がある室内では問題なくてもいざ現場でまったく使えないということになりますのでご注意を。
早速SG968K-10MにEye-Fiカードを挿入して野外に設置。いつも通りスイッチをONにします。

公園のベンチにSG968K-10M置いてスマホ片手に30秒くらいカメラの前でウロウロしてみる。
うろ
ウロ
ウロ?
画像が転送されてきません。
どうしたカメラちゃんと撮影しているか?とSETUPモードで見てみると、ウ~ン素晴らしい画像を撮影してくれている。
なんで?と思っていたその時、スマホへ次々と転送される画像たち!遅っ!なにこのタイムラグとか思ったけどスマホをよく見ると今Eye-Fiカードとダイレクトモードで接続したっぽい感じ。どういうこと?
時間差で転送されてきた画像たち
その後、いろいろテストしてみた。
結論述べると
自動撮影カメラを撮影モードのONにするとカメラは電源が入っていることにならない。
が、SETUP(TEST)モード時はカメラが電源が入っている状態になるためEye-Fiカードを使う場合、一度SETUPモードにするためスライドスイッチをスライドする必要がある。ということ。
つまり
ONモード:NG
SETUPモード:OK
通常デジカメは電源ON/OFFしかない。ONだとEye-FiカードもONになるしOFFだとカードもOFF
しかし自動撮影カメラはON時でも省電力モードになりセンサーが反応し撮影するときに初めて電源ONになり撮影を終えるとまた省電力モード、スタンバイモードになってしまうためSDカードに電源供給されなくなっているのではないか。SETUPモードは各設定を変更するモードであり手動撮影もできるため常にカメラも電源ONになっておりEye-Fiカードもデジカメと同じように使える。
じゃあ本題に戻ると現場に設置後の画角確認手順はこうだ
1.Eye-Fiカードを挿入した自動撮影カメラを樹木などに設置する
2.スライドスイッチをONに
3.カメラのセンサー範囲をうろつく
4.30秒後、カメラのスライドスイッチをSETUPへ
5.少し待つとスマホへ画像が転送されてくるので画角を確認
6.その画角で問題なければスライドスイッチをONへ
文字にすると手間っぽいが実際はそうでもない。
この実験をしてみて気付いたがこのWi-Fi内蔵SDカードは画角の確認だけではなく画像の回収もすごく楽になる。
カメラの近くに行ったときにSETUPモードにするだけでスマホにどんどん送られてくる画像。すべて転送が終わればカメラでSDカードをフォーマットしてまたONに戻せばいいだけだ。スマホにたまった画像は拡大や削除も楽だし何より見やすい。Dropboxなどにいい画像だけを保存すれば第3者にすぐに見せることができるしメールで送ることもできる。
ただネックは価格が高いこと。普通のSDカードの4倍近くするので複数台設置している場合はコスト面で厳しいだろう。
ちなみにReconyxはカードエラーになり撮影さえできなかった。
Wi-Fi内蔵SDカードはEye-Fiカードだけではなく調べただけで5種類以上ある。価格も様々なのでもう少し安いものを買って検証しいてみようと思う。