3Dプリンターで自動撮影カメラのアクセサリー作成

2014年1月24日

カニ太郎

GIShopに念願の3Dプリンターがやってきた!

そいつの名前はSCOOVO。スモール工房が名前の由来らしい。その存在を知った時からどうしても欲しかったけどまだまだ自腹じゃ手が出ない価格。じゃあ会社で買ってもらえばいいんだ!理解ある上層部の承諾を得て昨年末に到着。

・・・こいつだ

scoovo-c170

早速、サンプルデータの中からiPhoneスタンドなるものをチョイスして試作してみる。

スタッフみんな見るのも初めて触るのも初めて。動いたときには「おお~!」「カシャッ」「ピロリロリ~ン」と撮影会が始まる始末。でも完成まで・・・え?8時間!?

2時間くらいでパパッというイメージだったけどかなり時間がかかるのね。こりゃ今日のものじゃないとあきらめて帰宅しようと思ったがそこはGIShop。だてに自動撮影カメラを販売していません。この過程をSG-007でタイムラプス撮影することにした。

翌朝、(ほぼ)完成していた!立体のものがプリントされているってすごい!!その時のタイムラプス画像を動画にしたのがこれ

なるほど。1層ごとに組み上げていって立体形にしてるんだ。おもしろいな~

試作と仕組みがわかったところで、よしなんか作ろう!実は3Dプリンターでどうしても作成したいものがあった。自動撮影カメラのアクセサリーだ。

自動撮影カメラはほとんど野外で使用するにも関わらず防水の機種は現在のところSG-007しかない。そこでGIShopでは雨天ルーフなどを自作してきた。でももっとスマートになるはず。という思いからそのまま自動撮影カメラに被せる「雨天キャップ」を自作したかったのだ。

でも図面はどう書くのか。CADなんて学生時代以来使ってないんですけど。

調べてみるとCADを使えなくても図面を作成できるフリーのソフトやウェブサービスが山ほどある。いい時代です。

何種類か使ってみて一番良さげなTinkercadなるサイトを使ってみた。ソフトのインストール不要でブラウザ上で図面を簡単に作成できる。もちろん無料。

早速、図面作成。いや、待てよ。カメラの大きさどうやって測る?3Dプリンターはあるけど3Dスキャナはない。ここは定規とノギスで実寸測るしかない。

コツコツ測ってなんとか図面ができた。早速STLファイルをダウンロードしSCOOVOに読み込ませる。ふむふむSTLからGコードを作成するのか。ドキドキしながら印刷開始!

出来上がったのがこれ

cap

おお~思ったよりいい仕上がりだ。チョコみたい。ちょっとブカブカだけど。こんな簡単にできるのか~

でもこれじゃ浅くて風で飛ぶんじゃないか?という意見もありまたコツコツと図面を手直しする。より深くした2代目雨天キャップがこちら

cap2

深くなってより安定した。水をかけても大丈夫。見た目?アメリカの大学生っぽいねという意見が多い。なるほど、製品化するにはもっと見た目も良くなければいけないのね。その時はこれが一番いい!と思っても出来上げるとここはこうしたほうが良かった、ここはこうするべきだって改良点が見えてくる。何回も何十回も繰り返してやっと製品になるんだな~と実感。

ここで少し変わってSG-007のアクセサリーに取り掛かる。実はSG-007はセキュリティボックスがないため本体下部のSDカードスロットから抜こうと思えばSDカードを盗まれる恐れもある。じゃあ本体下部を覆うカバーがあれば抜けなくなるってことで作ったのはこれ

sg007case

背面にストラップかパイソンロックでカメラに通して樹木に固定する形状のためこのカバーで一応はSDカードが抜けなくなる。ACアダプターも使えるよう下部に穴を開けた。そこから溜まった水も抜ける。ただ耐久性とかは実験しなければわからない。

この図面は30分ほどで完成した。便利な時代だ。

その後、またキャップを改善。より製品っぽく丸みを持たせ、よりしっかりカメラにフィットするよう精密に採寸し図面に反映させた。

roof

お~これは完成度高い。そして試作品3つを並べてみると進化してるな~と自画自賛。もちろん改良点は多々あるけど外注しないで事務所でここまでできるのであれば発想が形になりその形からさらなる発想が生まれる。もちろん導入コストはかかるけどそれとは比べ物にならない効果が3Dプリンターにはあるような気がする。素人の僕でもここまでできたので。

自宅にも欲しいな~